2011年7月4日月曜日

【書評】実用Common Lisp

実用Common Lisp では、人工知能(AI)、コンピュータプログラミング技術、Common Lispを扱っている。原題はParadigms of Artificial Intelligence Programming : Case Studies in Common Lisp。

「第7章 STUDENT:代数の文章題を解く」
代数の文章題を解く。方法は、文章題を代数の数式に変換してそれを解くというもの。自然言語(英語)と数式の翻訳表をプログラムとして持つ。

「第8章 記号計算:簡単化プログラム」
Common Lispの数式処理システムであるMaximaのサブセットを作る。

「第9章 効率性の問題」
高速化の手法の1つとしてコンパイルをとりあげる。宣言的に記述された問題を、マクロを使ってコンパイル時にLispコードに変換する。

こういうのを「知能」だと見なしていた時代があったんだなぁ。

Lispは人工知能の分野で使われるというが、その理由が腹落ちした。この本によると、解き方が不明な問題に対するアプローチとしては、問題をそのまま宣言的に記述しそれをプログラムコードに変換するプログラムを書くのが適切であるという。そのような問題を扱う代表例がAIだった。そして、宣言的に記述された問題をプログラムコードに変換するのにLisp(のマクロ)が向いていたということだった。

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